このような症状はございませんか？
- 皮膚のかゆみ、赤み、じんましん、湿疹
- 鼻水、鼻詰まり
- くしゃみ、ゼイゼイ・ヒューヒューといった呼吸音
- 目のかゆみ、充血、涙が溢れる
- 唇、舌の腫れ・赤み
- 頻脈、血圧低下、意識低下
アレルギーとは？主なアレルギー疾患
アレルギーとは、ウイルス・細菌といった外部からの敵から身体を守ってくれるはずの「免疫」が、特定の物質に対して誤った反応をしてさまざまな症状をきたすことを指します。
ダニや花粉、食品に使われている材料など、さまざまなものがアレルギーの原因物質（アレルゲン）となります。
気管支喘息
気道に慢性的な炎症が生じ、様々な刺激に気道が敏感になり発作的に気道が狭くなるのを繰り返す病気です。
埃、タバコの煙、ストレス、ペットの毛など、さまざまなものが原因となります。小児喘息は、特定のアレルギー物質に反応して生じる「アトピー型喘息」がほとんどですが、成人喘息はアレルゲンが特定できない「非アトピー型喘息」がほとんどを占めます。夜間から明け方にかけて症状が悪化しやすく、鎮痛剤の使用（アスピリン喘息）や運動の後（運動誘発性喘息）に発作が出現する事もあります。発作時には「ヒューヒュー」「ゼーゼー」といった呼吸音（喘鳴）とともに、呼吸困難が生じることがあります。
発作が起きていない時も常に気道には炎症が生じており、放っておくと「リンモデリング」といって気管支自体が厚く・硬くなり治療が難しくなります。採血、胸部X線検査、呼吸機能検査、呼気NO検査などを行い、総合的に診断します。喘息の治療目標は、「発作の予防」です。吸入ステロイドやロイコトリエン拮抗薬といった長期管理薬（普段から炎症を抑え発作を予防する薬剤）の他にテオフィリン製剤や、難治性喘息に対しては、抗IgE抗体：オマリズマブ（ゾレア®︎）、抗IL-5抗体：メポリズマブ(ヌーカラ®︎)、ベンラリズマブ(ファセンラ®︎)や抗IL-4/13抗体：デュピルマブ(デュピクセント®︎)などの生物学的製剤も併用する場合があります。発作時には、発作の程度に応じて、気管支拡張薬に加え全身ステロイド投与を行い、酸素投与や入院が必要となる事があります。
アレルギー性鼻炎・花粉症
ダニや真菌（カビ）、ペットの毛といったハウスダスト、花粉などをアレルゲンとして起こるのが「アレルギー性鼻炎」です。
くしゃみ、鼻水、鼻詰まりの3大症状に加え、目のかゆみや頭痛などを伴い、QOLが低下します。
ハウスダストを原因とするものを「通年性アレルギー性鼻炎」、花粉を原因とするものを「季節性アレルギー性鼻炎（花粉症）」と呼びます。
食物、薬物、金属アレルギー
特定の食物、薬物、金属に対して起こるアレルギーです。
軽症の場合は、アレルゲンとなる食物、薬物、金属の使用や接触の回避や、抗ヒスタミン薬を内服することで治まりますが、症状の強い時は、全身ステロイド投与やエピネフリン注射を行う事もあります。
アナフィラキシー
アレルゲンとなる食物、薬物、ハチによる虫刺されなどで、じんましんや唇の腫れ、血圧低下、呼吸困難、意識障害などの全身症状が急激に出現する重篤な状態です。放っておくと生命に関わる重篤な状態で緊急処置が必要であります。
全身ステロイド投与やエピネフリン注射を行い、場合によっては人工呼吸器などの全身管理が必要となる事もあります。このような場合、すぐに救急車を呼ぶようにしてください。
アレルギーはなぜ起こる？症状が出る原因
アレルギーの原因となるアレルゲンの種類には、実にさまざまなものが存在します。
食事によるもの
鶏卵、牛乳、小麦、ピーナッツ、果物、魚卵、甲殻類、ナッツ類、そばなどが挙げられます。
近年は特に食生活の欧米化が進み、上記のようなアレルゲンを口にする機会が増えています。また、タンパク質の摂取量も増加し、これが胃腸での分解の不十分へとつながり、アレルギー発症のリスクを高めていると言われています。
住環境によるもの
ダニ、真菌（カビ）、ペットの毛、細菌、タバコの煙などのハウスダスト、花粉、大気汚染などがこれに該当します。
気密性の高い住居はダニにとって快適な環境です。また、ペットの室内飼育、洋室のカーペット・ソファの使用も、アレルギー増加の原因となっているものと思われます。
当院のアレルギー科で行う検査
当院のアレルギー科では、主に以下の検査を実施しております。
特異的IgE抗体検査（RIST）
採血し、血液中のアレルゲンに対するIgE抗体の濃度を測定します。
View39検査(特異的アレルゲン検査：RAST)
少量の血液を用いて39種類のアレルゲンを調べることのできる大変便利な検査です。
アレルゲンとして、ハウスダストや動物・植物などの吸入によるアレルゲンや、卵や乳製品・小麦・豆・甲殻類・果物・魚類・肉類などの食べものによるアレルゲンが調べられます。
当院で行うアレルギー検査の費用
| 検査内容 | 3割 |
|---|---|
| 呼気一酸化窒素測定検査（FeNO） | 保険適応 1割負担：240円 3割負担：720円 |
| アレルギー検査（View39） | 保険適応 1割負担：約1,600円 3割負担：約5,000円 |
